肝炎の進行度合い別分類
肝炎は、原因となるウィルスによる分類以外にも発症後の病状の進行の度合いでも分類されています。基本的に、このような病状の進行度合いは発病元であるウィルスに左右されています。
進行度合いごとの分類
基本的に、病状の進行の度合いと症状の現れ方が分類の基準となります。
急性肝炎
急性肝炎の定義は、「潜伏期を経た後、一過性の症状が起こり6ヶ月以内に治まる病状を見せる肝炎」となっています。最も急性肝炎を起こしやすいのはA型肝炎で、成人に発症したB型肝炎も急性肝炎の病状を示します。急性肝炎は一過性なので、適切な治療を受けて安静にしていれば自然に治癒します。
慢性肝炎
慢性肝炎は、「6ヶ月以上肝炎の症状が継続し、肝機能障害やウィルス感染が認められる肝炎」と定義されています。B型・C型肝炎に多く見られ、黄疸などが出にくいのが特徴です。しかし、慢性肝炎が長引くと肝硬変を起こしやすくなり肝臓がんに発展する可能性が高まってきます。慢性肝炎の怖さは、「ほとんど自覚症状が表に出ない」ことで肝硬変や肝臓がんに変異するまで気づかれない場合もあるのです。
劇症肝炎
劇症肝炎は医学的には、「発症後8週間以内に高度の肝機能異常、肝性昏睡2度以上を来たしプロトロンビン時間が40%以下であるものを示す」と定義されています。判りやすく言うと、「肝炎が発症して8週間以内に肝機能障害が現れ、脳機能にも支障が出て、血液凝固因子の量が減少する」という、短期間に肝臓に重篤なダメージが起こる肝炎を言います。肝性昏睡は、2度で計算能力や記憶力に支障が現れ4度に達すると事実上の昏睡状態になります。劇症肝炎に発展するのは、B型・C型肝炎が多く稀にA型肝炎でも起こります。劇症肝炎は、更に症状が出るまでの期間が10日以内ならば「急性型」、11日目以降は「亜急性型」に分類されます。
LOHF肝炎
LOHF肝炎は、劇症肝炎に近い性質を持っていて「発症して8週間以降6ヶ月未満の期間に肝性昏睡2度以上、プロトロンビン時間が40%以下」となる肝炎と定義されています。LOHFとは「遅発性肝不全」の略称で、劇症肝炎と共に命に関わる病状を見せます。劇症肝炎・LOHF肝炎は命に関わる事態に発展することが多く、予後が良くないことが多いのです。
肝炎にならないための予防策
このように、肝炎は場合によっては命に関わってくる病気であるといえます。急性肝炎ならばまだしも、慢性肝炎になれば肝硬変や肝臓がんのリスクが増大し、劇症肝炎やLOHF肝炎に発展すれば目も当てられないという状況です。このような肝炎の発病を防ぐためには、肝炎の予防対策をしっかりやることが肝心であるといえます。
調理時にしっかり加熱する
A型肝炎ウィルスやE型肝炎ウィルスは、加熱することで不活化する特性を持っています。これらのウィルスに汚染されている可能性のある食物を食べる際には、生食はせず必ず加熱調理をするように心がけるのが大事です。
衛生面に気をつける
肝炎ウィルスは、「注射針の使いまわし」や「感染者の排泄物への接触」などの衛生意識の欠如が原因で感染する場合があります。「感染者の血液が傷口から侵入する」というケースでも感染が見られるので、カミソリなどの血液が付着する可能性の高いものは出来るだけ共有しないようにするなどの対策を採るべきでしょう。
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